もう作れない?「ルーズソックス」が直面する現実 90年代に大流行「E.G.スミス」の歴史にも迫る

拡大
縮小
平成で一大ブームを巻き起こしたルーズソックス(写真:Snapmart)

平成の女子高生の間で一大ブームとなった、「ルーズソックス」。令和に入り、平成リバイバルの流れで、ルーズソックスもふたたび注目を集めている。

そもそも平成の時代に「ルーズソックス」はなぜ流行したのだろうか。そしてルーツはどこにあるのだろうか。ルーズソックスの中でも、特に人気を誇ったソックスブランド「E.G.スミス」を中心に、ルーズソックスの歴史に迫りたい。

1990年代後半に、一世を風靡したルーズソックス。中でも街中で見かける機会が多かったのが「E.G.スミス」のルーズソックスだった。

「E.G.スミス」は、1982年に設立されたアメリカのソックスブランドだ。当初は、ルーズソックスという名称ではなく、「カジュアルソックス」という名前でニューヨークを中心に販売していた。

「カジュアルソックス」を女性向けに改良

「カジュアルソックス」は主にメンズ仕様だったが、男の子たちがはいていた、ずり落ちるソックスがカッコイイと話題になり、レディースサイズもぜひ作ってほしいとの依頼が入るようになった。

そこで同ブランドのデザイナーのエリック・グレン・スミス氏が、女性でもはきやすいよう、伸縮性を出すために、メンズのソックスの足底にスパンデックス(ポリウレタン系の弾性糸)を入れることを提案。「カジュアルソックス」は男女兼用のユニセックスなソックスとして愛用されるようになった。

では、なぜ日本で「E.G.スミス」のルーズソックスが流行ったのだろうか。そしてそもそも、「E.G.スミス」が日本で販売を開始する前にも、日本にはルーズソックスがあったのだろうか。

次ページ日本でのルーズソックスの歴史
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT