いじめに絶望した僕がダウンタウンに救われた話 「毎日が理不尽だった」中2時代に起きた奇跡

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チャンス大城さん(撮影/朝日新聞出版 写真映像部・東川哲也)
芸歴30数年の芸人、チャンス大城。本名、大城文章(おおしろ・ふみあき)47歳を知っていますか? 
いじめられっ子だった尼崎時代、東京での地下芸人時代と、長すぎる雌伏のときを超え、今、お茶の間の記憶に残る男としてTV出演急増中の芸人です。テクニックに長けたお笑いを魅せる芸人が多いなか、「このひとなんだ!? また見たい!」と思わせる男。昨年7月にその半生をまとめた『僕の心臓は右にある』を刊行すると異例のヒットに。
「笑った!」「泣かされた!」という感想多数。とんでもない人生なのに、読むとなぜか元気になる、笑って泣ける、赤裸々すぎる半生記から、「いじめられっ子の中2男子がダウンタウンに会った話」をご紹介します。

中学に入って2年、学校で笑ったことがなかった

結局、Tのいじめは続きました。僕は他の不良からもいじめを受けていたので、毎日が辛いことに変わりはありませんでした。

このままじゃ、あかんなぁ。

心の中ではこう思うのですが、なにしろ気が弱いので、いじめをはねのけることができないのです。僕はある日、中学に入ってから二年間、学校の中でほとんど笑ったことがないのに気がついて愕然としました。

中学生って、人生の中で一番悪い部分が出る時期じゃないかと僕は思います。まわりじゅうがみんなイキり出して、僕は平和に生きたかったのに、毎日毎日、理不尽なことばかり。そして、まわりはアホばかり。しかも、尼崎はアホの層が厚すぎました。

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