中年夫婦が決断「30→25平米」仰天引っ越しの内情 「6畳1Kの単身者向け」も読めば理由に納得…?

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どうしてこんなことになったのか? それは家選びで最優先した2つの条件に由来します。

キッチン
引き続き、引越し先の様子。瞬間湯沸かし器がついた、レトロなキッチン。流し台は10年ほど前にリフォームされていてそこそこキレイです(筆者撮影)

新居選びの条件1:病院が近いこと

新居選びは立地にこだわりました。第1条件は、徒歩圏内に医療設備が整った大病院があること。もともと今住んでいるマンションも、老後を見据え長く住むことを前提に購入したのですが、当時は病院にお世話になることがなかったため、条件に入れていませんでした。

夫は手足に痺れがあるため、ある程度の距離を歩くときは、クロスカントリー用の杖をついています。なお、近所のコンビニとかなら杖なしです(筆者撮影)

老い支度を見据えて新居を選ぶ際は、近所にスーパーや銀行があるのと同じぐらい、いやそれ以上に良い病院が近所にあるというのは重要です。2022年に夫がスキルス胃がんになり、通院を続けているうちに、「病院がもっと近ければいいのになぁ」という思いはどんどん切実になってきました。

かかりつけの病院までは決して遠くはないものの、夫は抗がん剤の影響で感染症にかかりやすく、電車・バスを極力使わずに暮らしています。手足の痺れも強く、自転車にも乗れなくなりました。つまり移動手段はほぼタクシー。となると、タクシー代もバカにならない。

さらに入院する頻度も上がり、入院期間も長引くようになってきました。こうなってくると入院時に見舞いの往復がラクになるというのも大切です。夫が入院した場合、妻は着替えだジュースだプリンだと、あれこれ持って病院と家を往復することになるので、タイムロスは相当なストレスになります。

電動自転車
昨年夫が買った電動自転車は、今は私の愛車となりました。夫が入院した際は節約のため自転車を漕いで通っています(筆者撮影)
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