大谷の「ドジャース流起用法」カギ握る監督の采配 天秤にかけられる「チームの勝利」と「個人記録」

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ケチャップ だから、球数もきっちり投げさせると思います。2025年に復活予定の「投手・大谷」(※3)がいいピッチングをしていて、本人が「もう1イニングいきたい」と言ったとしても、おそらく「NO 」と言うのがドジャースだと思います。

※3……昨年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、今季は打者専念。投手としての復帰は2025年予定

村田 エンゼルス時代のように、100球以上投げての完投、完封はなくなってくるでしょう。フロントが「今日の試合は球数が100球に到達する前に代えなさい」と指示したら、たぶんロバーツ監督はそれに従います。

ロバーツ監督は8年連続でポストシーズン進出を果たしているけれど、ワールドシリーズでは1度しかチャンピオンになっていない。それでもクビにならない理由は、フロントに忠実な監督だからでしょう。

福島 大谷選手は昨年、あの「野球史上最高の日」と言われた7月27日のタイガース戦ダブルヘッダー第1試合に自ら続投志願して初完封したけれど、結果的にそのあとケガをしました(※4)もんね。

※4……昨年8月23日のレッズ戦でダブルヘッダー第1試合に先発も、2回の投球中に緊急降板。右肘負傷で投手としての登板をとりやめ、9月4日には右脇腹を負傷したためシーズン中の復帰を断念

チームの勝利が最優先になる「これからの大谷」

村田 これからの大谷選手は、自分が思うように「打って投げて」をやるというよりは、チームの勝利が最優先になる。全試合出場がなくなる可能性もあり得ます。

たとえば、チームとしてフリーマン、ベッツ、マックス・マンシーを休ませるためにDHで起用したい場合は、週1回は「じゃあ、大谷選手、今日は休みましょう」という可能性は十分にある。

大谷選手は試合に常時出場したいタイプですが、そのこだわりを捨ててでもドジャースを選んだんじゃないですかね。

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